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「健康経営優良法人」の認定を目指したい、でも何から始めればいいか分からない——経営者・人事担当者がそう感じるのは、健康経営の全体像が複雑に見えるからです。協会けんぽ、業種別健保組合、商工会議所、経済産業省と、複数の機関が関わる制度が並立しており、どこに何を聞けばいいのか、何が自社に関係するのかが分かりにくい。
実は、これらの制度は「バラバラ」ではなく、明確なステップアップ構造でつながっています。出発点は「健康企業宣言」への参加。そこから銀の認定 → 金の認定 → 健康経営優良法人へと、地道に積み上げていく道筋がすでに用意されています。この構造を理解すれば、どこから動けばいいかが見えてきます。
この記事では、協会けんぽ・業種別健保組合・東京商工会議所それぞれが提供する制度を整理し、宣言から国の認定まで一気通貫で理解できるロードマップをお届けします。
「従業員の健康は自己責任」という時代に終止符が打たれています。厚生労働省の調査では、メンタルヘルス不調による休職・離職が企業の生産性と人件費コストに直結することが繰り返し示されています。出勤はしているが体調不良で本来のパフォーマンスを発揮できない「プレゼンティーズム」による生産性損失は、欠勤(アブセンティーズム)より大きいというデータもあります。
健康経営優良法人に認定されると、採用活動での「ホワイト企業」アピール、金融機関の融資利率・信用保証料率の優遇、取引先や株主からの信頼向上という、三方向のリターンが生まれます。「健康への取組が経営のコスト削減と企業価値向上の両方につながる」——この認識が広まるにつれ、健康経営への参入企業数は年々増えています。
▶ チェック:自社の過去1年の休職・離職件数と、その背景にある健康課題を把握していますか?
「健康経営を始めたい企業のための入口」として、全国で広く使われているのはこの3点があるからです。
| 運営主体 | 制度名・対象 | 主な特徴 |
|---|---|---|
協会けんぽ | 健康企業宣言(全国47都道府県・全業種) | 最も広く使われている入口。全業種対応・全国展開。保健師・栄養士の伴走支援あり |
業種別健保組合 | 業種別健康企業宣言(各業種の加入事業所) | 業種特有の健康リスクに対応した支援。業種平均との比較データ活用が可能 |
東京商工会議所 | 健康経営倶楽部(東京都内中小企業) | 専門家無料派遣(年5回)・アドバイザー研修。経営目線の健康経営支援が強み |
経済産業省 (国) | 健康経営優良法人認定制度(中小・大規模法人部門) | ゴールとなる国の認定制度。銀の認定取得が申請要件のひとつ |
▶ チェック:自社がどの機関に加入・接続しているか(協会けんぽか健保組合か)を確認しましたか?
宣言日から6ヶ月以上が経過した後、取組結果を報告し合計80点以上(100点満点)を達成した事業所に「健康優良企業 銀の認定証」が交付されます。評価項目は必須5項目(①100%健診受診 ②健診結果の活用 ③特定保健指導 ④健康づくり環境の整備 ⑤禁煙対策)と、食・運動・メンタルヘルス・性差・睡眠・歯口腔・飲酒から選べる7つの選択項目で構成されます。
銀の認定取得後、さらに高い取組水準を達成した事業所に「健康優良企業 金の認定証」が交付されます。銀の認定から継続して改善を積み上げることが基本であり、健康経営優良法人(中小規模法人部門)への申請要件のひとつとなっています。
| ステップ | 内容 | 運営主体 | 目安期間 |
|---|---|---|---|
STEP1:宣言 | 宣言書の提出 → 伴走支援開始 | 協会けんぽ各都道府県支部 | 即時〜数週間 |
STEP2:銀の認定 | 6ヶ月後に取組報告→80点以上で認定 | 各都道府県連合会 | 宣言後6〜12ヶ月 |
STEP3:金の認定 | 銀取得後、より高い取組水準を達成 | 各都道府県連合会 | 銀取得後6〜12ヶ月 |
STEP4:健康経営優良法人 | 経済産業省・日本健康会議に申請 (毎年3月認定発表) | 経済産業省 | 金取得後、翌認定期 |
注目すべきは、STEP3「金の認定」が、経済産業省の「健康経営優良法人(中小規模法人部門)」の申請要件に含まれている点です。宣言 → 銀 → 金という地道なステップが、国の認定への直接の道筋になっています。健康経営優良法人の認定を受けると、採用ブランディング・金融機関優遇・取引先信頼の三方向でリターンが生まれます。
▶ チェック:健康経営優良法人の認定を、何年後の目標として設定しますか?逆算すると宣言参加は「今期」です。
以下の項目から自社の現状を確認してください。当てはまるステージを把握することで、次の一手が明確になります。
□【入口段階】健康経営という言葉は知っているが、具体的な取組は何もしていない
□【準備段階】定期健康診断は実施しているが、データを健康施策に活用できていない
□【宣言段階】健康企業宣言には参加しているが、認定取得に向けた計画が立っていない
□【認定段階】銀の認定を取得しているが、金の認定・優良法人に向けて何をすべきか分からない
□【発展段階】健康経営優良法人の認定を取得しているが、従業員への浸透・継続改善が課題
どのステージでも、次のステップは明確です。「入口段階」なら今すぐ宣言参加、「準備段階」なら6ヶ月後の銀の認定を目標に設定、「宣言段階」なら専門家派遣で計画を整備——それぞれのステージに合った行動があります。
「健康企業宣言」から始まるステップアップの構造は、中小企業が健康経営を段階的に実践するための最も現実的な道筋です。協会けんぽか業種別健保組合かを確認し、宣言書を提出するだけで始まります。申請書類の複雑さを心配する前に、まず一歩踏み出してください。6ヶ月後に最初の認定(銀)が見えてきます。
健康経営は、腸内環境・睡眠・食習慣など従業員一人ひとりの身体の土台づくりから始まります。制度の枠組みを整えながら、従業員が体感で変化を感じられるプログラムを組み合わせることで、取組は組織に根づいていきます。sonomono®のウェルネスプログラムは、宣言制度の取組項目(食生活改善・運動・メンタルヘルス)と直接連動させやすい設計です。
今日できる最初の一手は、自社の保険者(協会けんぽか業種別健保組合か)を確認し、担当窓口に「健康企業宣言に参加したい」と連絡することです。電話一本で、専門家の伴走支援が始まります。
別物ですが、つながっています。「健康企業宣言」は協会けんぽや業種別健保組合が運営する制度で、宣言→銀の認定→金の認定というステップがあります。「健康経営優良法人」は経済産業省・日本健康会議が認定する国の制度で、銀の認定取得が申請要件のひとつです。宣言参加が優良法人への第一歩になっています。
自社が加入している保険者を通じて参加してください。給与明細の健康保険料欄を確認し、「全国健康保険協会」と記載があれば協会けんぽ、それ以外の名称であれば業種別健保組合です。どちらを通じても銀の認定を取得すれば健康経営優良法人の申請要件を満たせます。
健康経営倶楽部の「専門家無料派遣制度」は東京都内の中小企業が対象ですが、「健康経営アドバイザー研修」は日本商工会議所が全国515箇所で展開しており、全国の商工会議所で受講可能です。東京都外の企業は地域の商工会議所に問い合わせてください。
宣言参加から最短で銀の認定まで6ヶ月、金の認定まで約1年〜1年半、健康経営優良法人の認定まで約2〜3年が目安です。認定申請は毎年3月が発表時期のため、逆算してスケジュールを組むと効率的です。
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